日本酒角打ち【日本酒で乾杯!】
さんの試飲会が、満まる2号店で行われ、お伺いしました。
ベトナム人のお客様が20名以上集まり、
5種類の日本酒の試飲と、日本食のカップリングを楽しみました。
兵庫県から蔵元さん(社長と専務の奥様)が直々にお越しになり、
日本酒の説明や、美味しい味わい方をお話くださいました。
まずはスパークリング日本酒「金魚」。
瓶内で二次発酵させたスパークリングは、上品な甘さの中にも、
まろやかな、それでいてキレの良い発砲が、クセになります。
油ものや、チーズなどと合うそうです。
次は「山廃吟醸純米」。
香住鶴さんこだわりの「日本酒に合ったワイングラス」での
提供になりました。
香住鶴の特有の香りの高さを、十二分に引き出すには、
ワイングラスがもっとも適しているようです。
白身魚や、あっさりした魚や野菜料理に合うそうです。
この特有の香りの高さは、大吟醸になると、さらに顕著になります。
そして驚いたのは、香住鶴さんでは、「速醸酛(そくじょうもと)」を使わず、
すべて「山廃(やまはい)」「生酛(きもと)」で、
酒造りをしていらっしゃること。
蔵内に漂う乳酸菌を取り入れる「生酛づくり」は、
乳酸が生成されるまで無防備になるため、
雑菌によって腐造させる危険性があり、
速醸酛の2倍の時間が掛かります。
そんな苦労を乗り越えて、
しっかり一つずつ丁寧に醸してできあがる酒は、
酒質が強く熟成にも向き、風味や香りがしっかりと仕上がります。
蔵元さんの心意気が伝わって来る酒です。
そしてもう一つ、特徴的なのは、吟醸等に添加される
「醸造アルコール」は、
おもにサトウキビなどを使用して蒸留したアルコールですが、
香住鶴さんでは、米アルコールを使用していて、
たいへん酒との親和性が良いとのこと。
その原材料が「ベトナムの米」なんだそうです。
ベトナムの米は、粒が小さく心白部分が少ないため、
酒米としてはあまり適さないと思っていましたが、
こんな利用方法があったのですね!
そして「山廃25度黒ラベル」は、なんと、アルコール度数が25度!
20度以上の日本酒を作るのはとても難しく、
私は20度のものまでしか、飲んだことがありません。
原酒を凍らせ、凍った水分を捨て、さらに濃縮してゆく…。
たいへん手間が掛かり、高価なものになりますが、
古酒にも似た、濃く深く、まったりとして、
品の良い甘み、旨味、豊かさが、じんわりと伝わってきます。
氷を入れて出されましたが、私は、冷やして、
ゆっくりとそのままで味わうことをおすすめします。
最後に、ベトナムの方にも人気の「日本酒で作った梅酒」です。
ベトナムのお客様には、「山廃25度黒ラベル」と、梅酒が人気で、
みなさん、よく、飲まれていました。
日本酒の風味の微妙な違いは、
日本酒に馴染みのないベトナムの方には分かりづらく、
はっきりとした味わい、甘みの強いものが、
好まれるのですね。
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サンプルを二本、いただきました。
6月30日(土)の「お客様感謝!飲みくらべイベント」で、
お出しします。
蔵元さんのこだわりの逸品を、ぜひ、味わってみてください。