お酒全般
【44ヶ国目のご来店は、ワインの国「モルドバ共和国」のお客様】
ご来店いただいたお客様が、どこの国からいらしたのか、できるだけお聞きするようにしています。
それは、ベトナムという地にありながら、日本酒を世界中の人達に飲んでもらいたいから!
40ヶ国まではお店にも張り出していますので、それをアテに皆様、
日本酒を楽しんでおられます(順番は国名のアルファベット順です)。
日本人の方も、日本酒メニューに表示されたご出身の都道府県名を観て、
ご自身の故郷に思いを馳せながらお酒を飲まれているのは、世界各国共通の思い。
そして41ヶ国目はポーランド。
42ヶ国目はルーマニア。
43ヶ国目はベネゼエラ。
そして先日、44ヶ国目にモルドバ共和国の方がいらっしゃいました。
30歳ぐらいのシェフの方で、常夏のホーチミンで、派手なTシャツに短パン姿の欧米人も多い中、
白い薄手の長袖シャツという質実な身なり。
コロナ禍のロックダウンで、英語が話せず、仕事もできず、困っているところを、
お連れくださった日本人の方が、見るに見かねて声を掛けたとのことでした。
ちなみに彼は、公用語はルーマニアだそうですが、ロシア語をお話になるそうです。
「たった二年で、こんなに(英語が)しゃべれるようになった、凄いね」
ああ、そこは三人称単数で…、それは過去形で…と思って聞いていた私は、
だから未だに訥々としか喋れないのですねw
さて、モルドバ共和国と聞いて、確かヨーロッパの…ルーマニアの隣ぐらい?
とおぼろげに思い出したのは良かったのですが、口には出しませんでした。
と言うのも以前、イタリアのお客様が「今、一部の省が独立運動を起こしている」と仰ったのを受けて
「ああ、カタルーニャ地方…」と、つい口走ってしまい(ちょうどニュースで見たところでしたから)
「違う!それはスペイン、隣の国!」
チェコ共和国のお客様につい「チェコ~スロバキア」まで口が滑ってしまい、
「違う、the Czech Republic!!」
これは逆に、フランスの方が私たちのお隣の国の国名を、
さらにその北に隣接する国の国名と間違ってアナウンスするという失態に。
大抗議が起こるのと同じぐらいに大事なことなのだと思うのです。
さてその後、家で調べて、確かにモルドバの西側はルーマニアに隣接しており、
北から東、南にいたるまで「ウクライナ」と隣接しています。
ロシアによるウクライナ侵攻はモルドバにも、経済、社会、外交、安全保障などの面で大きな影響を与えており。
おもな産業である農業は、旧ソ連崩壊後、エネルギーや物資の供給が絶たれ、
農耕用の機械の維持が困難になり、農地を手放す人も多く。
さらに気候変動による雹や旱魃の被害が深刻になっているそうです。
また「ロシアによるモルドバワインの禁輸措置 (2013年–2015年)」も打撃を与え、経済は低迷。
「モルドバはワインの輸出国であり、ワイン発祥の地でもあるんだよ」
「ルーマニアのワインは飲んだことがあるけれど、モルドバは飲んだことがない」と言うと、
「今度、紹介するよ」
調べてみると、
「モルドバ北部に位置する村の約7,000万年前頃の痕跡から証明されており、
葡萄栽培についてはククテニ・トリポリア時代の紀元前3,000年頃までに遡ります。」
かなり長い歴史です。
私も「奈良の出身で、正暦寺が『清酒発祥の地』と言われているんですよ」と話していますが。
桁が違いますね。