心を動かされた話
【拾えるまで諦めない、ママのおもてなし@レタントン】
レタントン通りで10分ほどタクシーを待っていたが、
この時間帯は、ちょうど帰宅時の人たちでなかなか捕まらない。
天気が良ければ、歩いて帰るところだけれど、
夕方から降り始めた雨は、いまだ止む気配がない。
諦めて、ヘムで一杯やってから帰ろうー
と、ウロウロするも、かぁるく一杯やれるお店がない、
というか、日曜日は「鶏笑」も休み、閉まっているお店が多い。
適当にこじんまりした感じのお店に入ってみた。
外からは店の中が見えないのだけれど、ま、いっか。。。
やたら、扉が重くて硬い。
手間取っていると、中からスタッフが開けてくれた。
店に入ると、カウンターの中には客より数が多い、
ベトナム人のお姉さんたち…(@.@)
あれ?間違っちゃった?(^_^;)
カウンターのお客様たちが、一斉にこちらを観る…。
完全に場違いなところに来てしまった。
でもまあ見たところ、ソファー席もある、
普通のスナックのようなお店。
一杯だけ、飲んで、帰ろう。
ウォッカ 135,000VND。
カウンター内にいた、
ロングドレスに身を包んだ、長身の美人がママかと思ったら、
背後から近づいて来た、派手なところがない、物腰の柔らかい、
篠原涼子似の女性がママだった。
別の店で働いていて、最近、この店を持ったそうだが、
見かけからすると20代半ばか?
しきりに、隣席のお一人様日本人とセッティングしようとする。
「私たちは、日本語、ちょっとだけ、しゃべれる。
でも、あなたたちのように、早くなると、
もう、分からない」
だから私に、お相手をしてね、ということなのだろう。
隣席のお客様は、ウチに来るお客様のように、
堰を切ったように、日本語で話し始めた。
「でもね、この子たちは日本語がほとんど話せないけど、
それはそれで楽しいのよ。
中途半端にしゃべれるようになったら…」
ウザいらしい。
さて、一杯飲んだので、そろそろ帰ろうかと店を出ようとすると、
ママが出て来て
「タクシー?」
私の傘をサッと奪うと、相合傘。
え?通りまで送ってくれるの?
親切~♪♡♡
と喜んでいたら、なんと、タクシーが捕まるまで!だったのだ!
雨がきつくなって、身体を寄せて相合傘をしていると、
なんか、気持ちいーw(*^^*)♡
後から店の女の子も追いかけて来て、通りを渡って、
タクシーを探しに行ってくれた。
なかなか捕まらず、業を煮やしたか、
道路にどんどん出て行って車を拾おうとする。
その親切心、行動力には、感動する。
一台、見たこともないタクシーが近づいて来たのを、
駆け寄って捕まえ、何やらベトナム語で交渉している。
私に、
「5万VNDだけ、5万VNDだけでいいからね!!」
と言うと、ドアを閉めた。
タクシーが家に到着すると、その言葉の意味が分かった。
このタクシーは料金が高いのだ。
メーターを見ると、いつもの1.5倍の値段(6万ドン近く)だったが、
5万ドンを渡すと、
「OK、Thank you!」
なるほどなー。
いろいろとお勉強になった。
店先まで送って、「ありがとうございました」ではなく、
嫌な顔一つせず、タクシーが捕まるまで拾い続けるサービス。
日本語がしゃべれること、
胸や太ももがパツンパツンのドレスでエッチ度が高いことも、
大切なサービスの一つかもしれないが、
ベトナム人らしい世話焼きなおもてなしが、すばらしいね!!