日々の雑感
【Miss SAKE(ミス日本酒)に、月森の否定的な意見】
先月、ダナンで決勝が行われたということで、出席していらした方から少しお話をお聞きしました。
そして、ミスに選ばれた方の拠点がベトナムではない、本当にベトナムでの日本酒の普及になるのか、
その他、きな臭い話も聞こえてくるなど、コンテストあるあると言えばあるあるなのでしょうが。
私はそもそも、「Miss ○○」というコンテスト自体に否定的です。
目的は「日本酒の魅力を広く知ってもらうため」かと思います。
それならばなぜ、ミスなのか?ミセスではダメなのか?
そりゃプロモーションの一環ですから、才色兼備、華がある方の方が良いでしょう。
ですがこのご時世、女性であることやある性別に特化したコンテスト自体に疑問を持っています。
当店【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopが、LGBTQの運営するビルに入っている、入っていないに関わらず。
ずっと以前から、「Miss ○○」には否定的です。

と、そのようなことを考えながらその夜、偶然テレビで観た映画が
【彼女たちの革命前夜】(製作国:イギリス/日本公開2022年6月24日)
主演:キーラ・ナイトリー
女性をモノのように品定めするミス・ワールドに対して異を唱え、
ロンドン(ロイヤル・アルバート・ホール)で、女性たちが決起した事件(1970年)をベースに描かれています。
※ミスワールド(Miss World)とは、国際的なミス・コンテストで、
ミス・ユニバース、ミス・インターナショナルと並ぶ世界三大ミスコンテストです。
プロデューサーのエリック・モーリーは世間の批判にさらされ、
「白人以外の女性にも」と黒人女性たちを選出し、この年はグレナダの黒人女性、
ジェニファー・ジョセフィン・ホステンが黒人としては初のミス・ワールドに輝いています。
フェミニズム運動の活動家たちの首謀者サリーとジェニファーが、控室で対峙する場面。
「私はグレナダの代表として来ており、私がミス・ワールドになることによって、
多くの女性たちが、『私たちにもチャンスがあるかも!』と希望を抱くことができるのに。
あなたはそれを、否定するの?阻止するの?」
ごもっともです、が、それはグレナダの事情。。。
「そうね、あなたたちは決して悪くない。でも、その考え方じゃ、世界が狭くならない?」
とサリー。
結局、ジェニファー・ジョセフィン・ホステンは、希望していたテレビキャスターにはならず
(いわゆる女性アナウンサーも、年齢が上がるとともに仕事がなくなると言われていますよね)
国連の高等事務次官になったようです。
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コロナ前ですが、ハノイからMISS SAKEの事務局の方が当店にお見えになって
「協賛をお願いしまーす」と、しごく当たり前のように言われて、きっぱりお断りしました。
「審査員、お願いします」(と言われた気もする)。
こちらもきっぱりお断りしました。
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それから、知人のお嬢様がファイナリストに残られたのですが、
京都で行われた大会に、地元の蔵元が誰一人として参加していないと、大いに不満をこぼしておられました。
ですが、それまでの彼女の活動に、蔵元さんたちはみな協力して蔵を案内しておられましたし、
酒造りに忙しい時期(確か2月)に、応援に駆け付けられなかったからと言って、非難するのはおかしいでしょう。
むしろ「貴重な体験をさせていただいて、ありがとうございました」ではないでしょうか?
(お譲さんの方はSNSでそうコメントされておられましたが。お母様の方がご立腹で)
私もその年(2016年)には、ブログやFacebookで応援させていただきました。
それはMISS地元代表だからではなく、彼女の仕事である、「日本文化の継承者」として応援していたからです。
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そして実際に私は、香港でも、当店でも、日本からいらしたミス日本酒の方たちにお会いしております。
この常夏のホーチミンでも、「ユニフォームですから」とピシッときれいにお振袖を着こなしておられ、天晴!
語学もご堪能のようで、とても感じの良い方でした。
それだけに、何だか違和感を感じてしまうのです。
日本酒の普及には、日本酒を理解し、本当に愛している人たちが、
誰でも応援でき、広めることができる体制こそが必要なのではないかと感じています。
この記事へのコメント
女の品定め!と考えれば「品がない」と思いますよね。
Posted by 古都雀 at 2023/06/27 18:05
古都雀さん
品定め、すごくいやーな言葉ですね。
もちろん、男性もベトナムの女性たちから品定めされているとは思いますが。
それをビジネスとしてやっていることに違和感を感じます。
品定め、すごくいやーな言葉ですね。
もちろん、男性もベトナムの女性たちから品定めされているとは思いますが。
それをビジネスとしてやっていることに違和感を感じます。
Posted by SAKE-KAMPAI
at 2023/06/27 19:12
