お買いもの
【もっと優しく殺してあげて…と思うのだけれど】
8時過ぎ。
市場は買い物客や朝食を採っている人たちで、賑わっている。
氷で冷やしていた鯵を買ってきてすぐに調理したけれど、
やはり少し生臭い。
盥で泳がせている魚は大きすぎるし、
魚はやはり日系の食材店で買うに限るかも。
お野菜は新鮮で、あまり傷んでいない。
葉物も生きが良い。
それに、とても安い!
ここでお野菜を買いだすと、三軒隣りのCOOPで買う気がしなくなる。
--------------------
特に目を引くのは、カゴに入れられた鶏や、大人しく並んでいるアヒルたち。
傍らでおばさんが、暴れる鶏を頭から、バケツに突っ込んでいる。
なかなか静かにならない。
おばさんは、ちょっと困った表情を浮かべて、私に苦笑してみせた。
しばらくすると、やおらポットを掴み、バケツにたっぷりお湯を注ぐ。
これは鶏にとっては、キツそうだなぁ。
日本では、まずは首をひねったり、頭を強くたたいたりして、
気絶させてから、首を切って、血抜きする方法をよく聞く。
首を切ってからしばらく暴れたり、走り回ることもあるそうだ。
つまり、完全に意識を失っていないケースもある。
「EU指令では気絶処理なしで首を切るという行為は、容認されていない」
つまり、苦痛を軽減するために、
本来なら電気やガスなどで意識を失わせた後で首を切るべきだとしている。
が、日本にはそのような法規制はないのだそうだ。
さて・・・・
やっと静かになったバケツの中の鶏。
おばさんがシートに横たえると、まだ少し、動いているように見えた。
首のあたりから羽を毟ってゆく。
ゴム手袋で下の方にこすってゆくと、羽毛はスルスルとキレイに剥けて行く。
別の男性たちも、鶏の羽を毟っている。
おばさんの方が、手際が良い。
そうして頭から丸ごと羽を毟られた鳥たちが、
吊り下げられたり、並べられたりしているのをよく見かける。
ベトナムの鶏は、味が濃くて旨味が多くて、
日本の鶏(地鶏ではない)より美味しいと思う。
こうして、毎日、鶏と業者さんとの格闘が繰り広げられるおかげで、
美味しい鶏肉が食べられるのだと思うと、
業者さんにも、鶏さんにも、感謝!
と同時に・・・哀悼の意を捧げたい。
この記事へのコメント
あゝ見ちゃったんだね。幼少時にこれを見てトラウマに。以降絶対に鶏を食べることが出来ない人が多くいます。
Posted by 古都雀 at 2019/11/06 10:47
古都雀さん、私は、平気です。
おばあちゃんちでも鶏、売ってたので。
おばあちゃんちでも鶏、売ってたので。
Posted by Nihonshu de kanpai!
at 2019/11/06 12:19
