【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shop

Pham Viet Chanh(ファンビッチャン)の【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopからお届けするホーチミン情報。
おすすめのお店、耳寄り情報、マメ知識、ベトナムと日本との違いなど、日々、ご紹介してゆきます。
【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shop:FB:蔵 KURA/Kaku-Uchi&SAKE Shop

日本酒

私が2014年に視察、2015年にホーチミンに来たときは。
「日本酒の普及」などと謳って…その実、数年間は日本人のお客様率100%でした。

慣れない土地で初めての業種・業態でのお仕事で、しかも一人で起業。
しかもベトナムの人は日本酒を飲むのか?
何の保証もありません。

それがいつの間にか、日本人の方たちがベトナム人の同僚や取引先、従業員を連れてきてくださるようになり。
欧米人、アジア人の方が増えて、そのグループの中にベトナム人の方々も交じるようになり。
今ではベトナム人同士のグループ、カップル、女性グループ、女性のお一人様までご来店くださるようになりました。

先日、Mua Craft SAKEのスタッフさんたちがいらっしゃいました。
Mua Craft SAKE(ホーチミンの酒蔵)のオーナーは韓国系カナダ人、杜氏はアメリカ人、マネージャーは酒ソムリエのベトナム人。
そして「新しい蔵人です」と連れてきてくださったベトナム人の方。
この酒蔵に日本人はいません(醸造指導は和歌山の平和酒造ですが)。

当店の日本酒をあれこれ試飲している様子を見ていて、その熱心さ、知識の正確さに、この人たちが、
また新たに日本酒に関わる人財を育成してゆくようになったら。
ベトナムの日本酒市場は、正しく日本酒を理解したベトナム人のプロたちで伸びてゆくだろうなと予感できるのです。

当店のスタッフTuさんには、サンプルや新商品が入ってきたら、必ず試飲してもらっています。
そして風味について、自分なりの感想や意見を言うようになりました。
お客様には特定名称酒の違いが説明できますし、お料理とのペアリングも提案します。
時間がある時には、JETROが発刊した日本酒の教本で勉強しています。

最近は常連のベトナム人のお客様も、「おすすめは?」と聞くこともなくなり、
自分で気に入った銘柄をお選びになるようになりました。

余談ですが。
現在、世界40ヶ国からお客様がいらっしゃるようになると、
その国の経済発展度と文化度は、日本酒の理解度と嗜好度におおむね比例しているなと感じます。

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一方…。
日本人のご年配のお客様がいらっしゃると「辛口しか飲まない」というのはまだしも、
当店のラインナップをご覧になって「見たこともない、有名じゃない銘柄ばかりだね」とおっしゃるので、
どのような銘柄がご希望なのか尋ねると「越乃寒梅」「雪中梅」「八海山」「上善如水」…。
30年以上の日本酒とのミッシングリンクを感じて、残念に思います。


※このラインナップで、見たこともない、と言われても。
 もう少しアップデートしてほしいですね。

また、ある日本酒を扱っている飲食店のオーナーさんは人手不足で困っていらして、
「でも日本人アルバイトでないと、ベトナム人って、どうしても日本酒、わかんないじゃないですか?」
とおっしゃって、大変違和感を感じました。

「ウチのスタッフは風味の違いも説明できるし、お料理とのペアリングもできますが…」
と、思いっきり話の腰を折ってしまいましたがw

ベトナムで日本酒ビジネスをやっていて、ちょっと残念ですね。

日本酒

先週、3月19日(火)~21日(木)。
Saigon Exhibition & Convention Centre(SECC)で行われていた
「Food & Hotel Vietnam 2024」

「日本の国税庁は、日本産酒類プロモーションブースを設置し、
また特別企画として、会場内にて、セミナーブースの設置も予定しており…」
とJETROさんから案内メールをいただいていたのですが。

そのセミナーに、まさか自分が登壇するとは思いませんでした!
一時帰国の直前に、イベントの設営・運営を担当しているAABさんからお話をいただき。
ベトナム語への通訳者と交通費だけ支給、講師は無償ボランティアという条件ではありましたが。
私のベトナムに来た目的が「日本酒の普及」ということですので。
何か少しでもお役に立てばと、コンサルタントライセンスを保有している
【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopにて、お引き受けすることにいたしました。

さて。
通訳はいつもお願いしている方が、お一人は日本に、お一人は日本からのお客様対応ということで。
今回は、初めて組む方とでしたが。
前もって資料を渡しておりますし、途中で不明な点は私に質問をしながら進めてくれましたので、
とてもやりやすく、助かりました。
欧米人へのインタビューも、流ちょうな英語で対応してくれましたし。
ありがとうございました。

さて。
お話の内容は、以下の通りです。

【第一部】…日本酒市場の動向

2014年~2024年現在。
ベトナムの日本酒市場の変遷と。
ベトナム初、日本酒専門の角打ちのある酒屋【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopの歩み

【第二部】…日本酒の基礎知識

はじめての日本酒 Làm quen với rượu Nhật
日本酒とは? Rượu Nhật là rượu như thế nào?
何を選べばいいの? → 違いが分かる人になりたい。大人の日本酒学。
Nên chọn loại nào? Muốn trở thành người biết
về sự khác nhau giữa các loại rượu. Người trưởng thành học về rượu Nhật.

第二部は、一昨年、国際交流基金ベトナム日本文化交流センターでの文化体験講座でセミナーをさせていただいたおり、
作成したパワーポイントの資料を、時間の関係で、基礎の基礎だけお話させていただきました。

さて、10分前に会場入りしたのですが、お客様は誰もいらっしゃらなくて(涙)
その日、会場で落ち合うことになっていたビジネスパートナーにすぐLINEして来てもらい。
「おお、そんなところで何、してるんですか?」
たまたま、ウチのお客様が通り掛かられたのを、壇上から呼び止めてw

実際にセミナーが始まると、ベトナム人の方たちが集まっていらして、結局20名弱の方にお集まりいただきました。
後ろの方の席にいらした欧米人の方も熱心に聞いていらっしゃいましたが。
何語で理解しておられたのでしょうね。
パワーポイントは、画像、イラスト、動画を多く取り入れていましたので。
何となく伝わるかなと思いますが。。。

ベトナム語通訳も入りますので、時間が足りなくなるかなと思っていましたが。
途中、国税庁の方で準備していただいていた試飲用の日本酒を配ってもらい、
日本酒の飲み方についてもお話することができました。

件の欧米人の方が、説明している途中でグイッと一気飲みされていたので、やはり言葉は通じていなかったようですね。
このプラスチックのショットグラスでは、なかなか伝わりにくいのが残念です。

最後の質問コーナー。
ベトナム人の方は、必ず質問されます。
さっそく挙手されたのは、熱心にメモを取っていらした女性の方でした。
「甘口、辛口というのは、どうやって判断すれば良いですか?」
一応、日本酒度の話をしましたが。
酸度、その他の要因で数値化と味覚が一致しない、決めつけたくないという意図も働き、
任意であることから、表示されないことも多いという話もしました。

また別のグループの一人からは「普通酒」についての質問もありました。
日本酒は「米、水、麹」から作られると説明しているので、普通酒についてはあまり触れたくないのですが。
実際にベトナムで流通していますので、簡単に話しました。
あとでお名刺を交換させていただいたのですが、彼らは日本酒のインポーター、サプライヤーで。
この日はいらっしゃいませんでしたが、別の方が、当店にも営業に来たことがあります。
こんなに大勢、営業の方がいらっしゃるのですね。

この展示商談会自体がBtoBですので、来場者の方たちの多くは業界の方たちだと思うのですが。
熱心に聞いていらっしゃるのを見ていて、BtoCの試飲会やペアリングを行うと同時に、
BtoBのこういう機会(セミナー、シンポジウムなど)こそが大切なのではないかと思った次第です。

ちなみに前日は、日本酒のディストリビューターではベトナム一のSimba社、Binh社長が登壇なさり、
日本全国の蔵元を訪問された話をされたそうです。
逆に日本人の私が、ベトナム市場について話をしたというのが、
日越で今後ますます、日本酒の販路開拓・拡大において互いに切磋琢磨してゆける明るい兆しのように感じます。


※パワーポイントの資料ですが。
 第一部については急遽作成しましたので、ベトナム語訳も入れて、グレードアップしようと思っております。
 セミナーのご要望等ございましたら、ぜひ、【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopまでご連絡くださいませ。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100063474191422

日本酒

JETROさんからご案内いただきました。

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「Food & Hotel Vietnam 2024」国税庁ブース出展のお知らせ

このたび、日本の国税庁は、「Food & Hotel Vietnam 2024」に日本産酒類プロモーションブースを設置いたします。
同ブースは、日本各地の国産ブランドを担い、魅力あるお酒づくりに取り組んでいる酒類事業者の皆さまと来場するバイヤーの皆さまをお繋ぎする場所となっております。
また、特別企画として、会場内にて、日本産酒類のPRを目的とするセミナーブースの設置などを予定しております。
日本酒や焼酎、ジン、ウイスキー、リキュールにご興味のある皆様方のご参加を心よりお待ちしております。

■会期:令和6年3月19日(火)~21日(木)
■会場:Saigon Exhibition & Convention Centre(SECC)
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以前お伺いしたのはコロナ前でしたので、4~5年以上経っているでしょうか。

東京にいたころは、幕張メッセの「FOODEX JAPAN」に行きましたが。
FOOD関係の展示会は、試食も試飲も放題で、活気があってとても楽しいのですね!
仕事で視察・商談に来ているのか、ランチに来てるのかわからないぐらいw

ホーチミンに戻ったばかりでタイトなスケジュールでしたが、お伺いする予定をしていた矢先。

ブースを出展している当の国税庁さんから「日本酒に関するセミナーをやってほしい」とご依頼をいただき、びっくり!

無償ボランティアという条件付きでしたが。
少しでも日本酒関係の方たちのお役に立てるならとお引き受けさせていただきました。

そのセミナーのようすは、また後日、投稿したいと思いますが。

セミナー後、ブースの設営・運営を担当していらっしゃるイベント会社AABさんが、
丁寧に、酒類関係のブースを一つ一つ回って、ご紹介とご案内をしてくださいました。

日本酒も、日本酒ベースのカクテルあり、日本酒ベースのリキュールあり、漫画とのコラボレーション商品あり。
バラエティーに富んでいて、たいへん興味深かったです。


※日本からいらした、バーテンダーの方と、ベトナム人バーテンダーの人たちです。


※日本酒ベースのリキュールです。「梅乃宿」さんのハードルが高いです。
 少し、販路開拓のアドバイスをさせていただきました。

中でも強く惹かれたのは。

【旭興(きょくこう) 発泡性貴醸酒 375ml】(栃木:渡邉酒造)
アルコール度:12度
日本酒度:-60
瓶内二次発酵、澱なし

【旭興 貴醸酒 百】(栃木:渡邉酒造)
原料米・精米歩合:ひとごこち 60%
アルコール度:16度
日本酒度:-80

いずれも日本において、特約店契約のみの限定品です。

スパークリングは、貴醸酒独特の、濃密ながら上品な甘さで、
それでいてもったりと甘みが後に残らず、爽やかに流れてゆく味わいです。

貴醸酒は、-80度という驚くべき甘みですが、甘すぎず、嫌みがなく。
食中酒としてではなく、食後のデザートにいただきたいなと思う逸品です。

今、ベトナムには300以上の銘柄が輸入されて来て。
一般庶民に飲まれているという感覚が薄いにも関わらず、
すでに「純米吟醸」は飽和状態という、売りづらい状態になっています。

その一方で、日本でもレアなもの、人気の銘柄がお宝的な位置づけで、
一定層に受けいれられています。

私がベトナムに来た2015年~2018年頃までは、
「一般庶民にはまだ日本酒は高嶺の花という感じ」と言っていた自分がおりましたが。
最近は、飲酒運転の取り締まり強化(おもにバイク)により、
ますますアルコール類を提供する飲食店には厳しい状況になっています。

ですが当店のお隣の「おまかせ鮨」のお店は、それほど高級というわけではありませが。
庶民の店と言う感じでもない、ちょっと贅沢したいなら行きたい店、といった内容と値頃感です。

いらっしゃるベトナム人のお客様は、それなりにちゃんとした身なりで、タクシーで横づけされています。

日本酒は「酔うための酒」ではなく、「文化としての酒」「ステイタスとしての酒」として愉しんでいただきたいと思っておりますが。
富裕層だけでなく、中流の少し上あたりから中流までのお客様に、ラインが下がって広がって来たのではないかと考察しております。

日本酒

当店のお客様から一時帰国前に。
リシャール・ジョフロワによる「IWA 5 Assemblage 3」を買って帰って欲しいと頼まれまして。
出国スタンプを押してもらうと、速攻で日本酒売り場にGo!

あら?あらららら?
「Assemblage 3」はなくて、「Assemblage 4」にバージョンアップしておりました。

売り場の結構年配の販売員の方が近づいて来て

「『Assemblage 4』は、ウィスキーの樽で寝かせていて…」と説明してくださるのですが。
おそらくお客様は、鮨 青山さんで「IWA 5」をお飲みになり、お気に召したのだと思うのです。
ですがカスク風味となると、ちょっと考えてしまいます。
癖があるからです。
当店でも常時「緑川カスクコレクション」と、
先月は新潟の蔵元さんからの、ウィスキーの樽で熟成させた日本酒を置いておりましたが。

おそらく「Assemblage 3」をイメージして「Assemblage 4」を飲まれると、
「思ってたのと違う!」と思われるかも知れません。

逡巡していると、販売員さんは京都・伏見の老舗酒蔵、山本本家さんの「神聖」の山田錦純米大吟醸を勧めてこられます。
さて、この年配の販売員の方は、12月のオープンしたての時も売り場の最前列で、
「神聖」さんの試飲をしておられました。

「いやー、12月の時はKIXがリニューアルオープンしたばかりで偉い人で。
 ここからレジまで人がびっしりで、大変でしたよ」

はい、その時にお見掛けしましたよ。

この売り場は高級日本酒ばかりおいてあり、

「先日、やはり『IWA 5』をお求めになった方が、「Assemblage 4」に変わっていたので、
この「神聖」をお買い求めになりました。12本も!マレーシアのお客様ですが」

マレーシア!w
そういえば、当店のお客様が先日、ご家族と大阪をご旅行されるとおっしゃっていましたっけ。
ひょっとするとウチのお客様?w

ASEANで日本酒に少しでも造詣のおありになるお客様に日本酒のお土産を考える時。
日本でもレアなもの、限定販売物、「獺祭」「久保田」「八海山」以外の有名銘柄で、
ある程度の金額以上(私は1万円から3万円ぐらいのものと思っているのですが)の商品が欲しいのです。

日本のどこの国際空港にも、ちょうどそのぐらいの値幅の商品を扱っています。

「IWA 5」は癖があるのを懸念して、次に人気の銘柄で並べてあったものは、
「醸し人九平治」と「作」でしたが、1万円以上する銘柄といえば、
「作 奇瑞(きずい)純米大吟醸」でした。
美しい化粧箱入りでしたので、購入いたしました。



日本に旅行に来られるお客様で、富裕層の方たちにとっては、このあたりの価格は決してお高くなく。
このぐらいか、それ以上の値頃感の商品の取り扱いの少ないのが、日本の読み違いのような気がいたします。

奈良で一泊80万円~100万円ぐらいのホテルを建設したところ、「誰が泊まんねん」という前評判でしたが。
蓋を開けてみたら、オープン当初から予約が取れない状態だったと聞こえてきます。

円安の今こそ、みなさん、ぼったくりではない強気な値付けで、お客様のハートを掴みましょう!

日本酒奈良

一時帰国時には必ず立ち寄る、奈良町の「なら泉勇斎」さん。



ホーチミンの、角打ち【日本酒で乾杯!】から【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopの
角打ち部分のモデルともなり、カウンター施工時には、サイズなどいろいろと教えてくださった研ちゃんが店主。

お父様は技術者として、各蔵に酒造りの技術指導をしていらっしゃるそうで。
その教材を拝見しましたが、化学記号ばかりー(@_@。

そう、日本酒は伝統と匠の技・文化として私たちはお客様におすすめしておりますが。
農業や化学分野からのアプローチがとても大切。
一方で、「コハク酸とグルタミン酸の相乗効果で旨味が増す」と伝えると酔いも冷めてしまうので。
見た目も美しいお料理との「マリアージュ」という文学的な表現をします。

またお客様で、日本酒検定3級を受けられた方がいらしたので、試験内容が話題になり。

「そしたら、奈良の酒造好適米『露葉風(つゆはかぜ)』のお父さん、お母さんは誰?」
と研ちゃん。
「露葉風」は白露(母)と早生双葉(父)の交配種だそうです。
という話を、【風の森 露葉風507】を飲みながらお聞きする。
その他、【篠峰 ろくまる】【歓喜光 南都だくだく(澤田酒造)】をいただきました。





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さて、角打ちが混みあってきてお腹もすいたので、東向商店街の「うまっしゅ」さんに移動。

旬の食材を使ったお酒のアテが最高!
平日の午後4時頃だというのに、テーブル席には若者グループが、カウンターもほぼいっぱいです。

まずはアペリティフとして【風の森 雄町 807】



鰆炙り刺身!生より旨味が増して美味しいですね。
そして今の時期しか食べられない、ワカサギとフキノトウの天ぷらを抹茶塩で!






天ぷらはやはり、ぬる燗でいただきたい。この日は最高気温10℃で雨。肌寒かったですしね。
若い男性のスタッフさんに、「燗にして合うお酒はどれですか?」
「ここにある、全部、燗できます」
はい、聞いた私がバカでした。
前回も「(お酒を注文するのに銘柄名ではなく)番号で言ってください!!」と言われたし。
お酒もお食事も美味しいのに、アルバイトさん?の対応が残念。

ということで。

【山鶴 段違い辛口】をぬる燗にしてもらいました。ベストチョイスでした。

最後に【みむろ杉 おりがらみ】で締める。



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そして、大和西大寺駅で京都線に乗り換えるため、下車。
エキナカの「豊祝」さんで2杯、いただく。

あら?写真を撮り忘れているw
っていうか、何を飲んだか覚えていません。。。不覚w

日本酒

3/7付けの日経の記事タイトルからですが。

EU加盟国からなる閣僚理事会と立法機関の欧州議会は食品包装の新たな規制として、
EU域内で酒を製造・販売する事業者に、
「製品の10%で再利用か詰め替えが可能な容器を用いるよう義務付けること」を検討していました。
施行は2030年以降から。

加盟国や企業のロビー活動の結果、ウイスキーなどの蒸留酒やワインは除外されています。

また韓国のマッコリは紙パック包装が多いこともあり、本規制の対象外とされているようです。
韓国は日本酒の輸出量が5本の指に入りますが、紙パック酒の輸出が多いと聞きます。

しかし瓶での扱いしかない酒造会社にとって、海外での再利用は難しいですし、
紙パックやワイン瓶への変更は負担増につながりかねません。

ですが何より、日本酒のボトルは単に「アルコール飲料を入れる容器」ではなく。
その造りの歴史や背景、イメージを具現化する「美術品」であることも多いのです
(写真はデザイン賞を受賞したおしゃれな日本酒)。



環境問題は大事ですが、芸術と文化に造詣が深いヨーロッパで、
そのあたりのことが蔑ろにされるというのは驚きでした。

このところ海外を意識したボトルやラベルのデザインに一新される銘柄が増えており、
当店の欧米のお客様は、ボトルデザインやラベルの色やデザインで、良くジャケ買いをされます。
「ワインのようでおしゃれだねー」と仰るお客様も多く、
それならいっそワインボトルに変更することも選択肢の一つなのかも知れません。

またおしゃれな紙パックや軽量で品質が劣化しづらいパウチなども登場し、
進化を図る時が来ているのかも知れません。

ですが結局、日本政府がEUに適用除外を働きかけ、日本酒は規制の対象から外されたようです。

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しかしもっとも懸念すべきは。
アルコール類の健康に対する各国の解釈と対応です。
こちらは「アルコール類」そのものへの規制となりますから、
パッケージを替えるといった対応では済みません。

ベトナムではアルコール度数が15度以上のお酒の販促活動(プロモーション)は禁止されています。

例えば、日本では良く見かける「スーパーなど店頭での試飲」はNGですし、
誰もがアクセスできる状態での、ホームページでの販売も禁止されています。
顧客にアカウント登録をしてもらい、購入するという形では販売できます。
当店でもCapichiでのアカウント取得、LINE公式アカウントへの登録、
FacebookページなどSMSでメッセージをいただく形での販売はしております。

そんな中先月、日本の厚生労働省では、「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」が公表されました。

https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf

さらにベトナムでは飲酒運転の取り締まりが強化されています。

私たちアルコール類の販売に携わる者は今後ますます、お料理とのペアリング、酒器等のトリプリングなどご提案し。
「酔うための酒」ではなく「文化としての日本酒」を広めてゆければと思っております。

日本酒

【旨味や度数が強くて濃い感じの日本酒5選】@【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopということで。

■七田 純米吟醸:佐賀/天山酒造

■本州一 無濾過純米酒:広島/梅田酒造場

■吟醸しぼりたて生原酒:徳島/本家松浦酒造

■如空 原酒「原」:青森/八戸酒類

■竹葉とり 純米:石川/数馬酒造




当店では角打ち、酒屋ともに。
常にリーチインショーケースで5度前後で保存し、良い状態の商品をお届けしております。

また、会食や、飲み会会場のお店まで直接お届けし、ご来店まで、
冷やしておいていただけるようお店にお願いしておくことも可能です。
(重いボトルをお客様が持ってゆく必要がありませんので、楽ちん!です)

※なお、ご購入の際には、10mlの無料試飲をしていただけます(スパークリングを除く)。
※一本からでもデリバリーいたします。
※在庫のある場合はすぐにお渡し、お届けの準備ができますが、
 ございません場合は翌日以降になりますこと、ご了承くださいませ。
※レッドインボイス発行できます。

良かったら、こちらもご参考になさってください。

2024/01/08
【日本でも人気の銘柄、ブランド好きに間違いない当店取り扱いの日本酒5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56017.html

2024/01/11
【「おまかせ鮨」店に持ち込むなら、当店からのおすすめ日本酒5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56036.html

2024/01/15
【「お持たせ」や「ギフト」に人気の日本酒5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56058.html

2024/01/21
【どんなお料理にも合わせてくれる日本酒5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56091.html

2024/01/27
【これぞ辛口!5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56119.html

2024/02/01
【これぞ辛口!日本酒5選 第二弾 ちょっと重めで趣のある辛口】
https://sake.vietnhat.tv/e56146.html

日本酒

2年半前の2021年7月。
日本酒You Tuberの「にほんしゅTV」さんで、
日本酒が海外で人気なのは本当か?【ベトナム編】を配信していただきました。

今、改めて観てみると、あら、いつの間にか視聴者数が1,000を超えている
→この数字は、このチャンネルではかなり低い数字です。
でも、ベトナムの日本酒市場に興味を持っていただいて、ありがとうございます。

↓↓↓↓↓画像をクリックすると、観られます。


さて、ここで私が話している話が5年ぐらい前に思えるぐらい。
コロナ後に、かなり様子が変わってきているなぁと思っています。
この番組配信の頃、サプライヤーはまだSimbaさん一強という感じでしたが。
今は日本酒を扱うディストリビューターが増えて、群雄割拠の様相。

当店でも昨年8月頃から、販売本数においては、スターマークさんとSimbaさんの比率が逆転しています。

スターマークさんは日系企業ですが、
蔵元支援、日本文化の世界への発信というコンセプトで展開しておられて。
これは日本酒ビジネスと言うより、もはや文化事業のようにも感じられます。

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客層も変わりました。
チャンネル内では「ベトナム人は日本人の上司に連れられて、あるいは経済的に余裕のある方」と話していますね。

ところが今や、多国籍グループに交じって、Z世代の若者グループ・カップル、女性グループ、時にはベトナム人お一人様というケースも。

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そして鳴り物入りで参入した、スカイガーデン下日本人御用達のファミリーマートでの酒売り場でのようすです。
2年半前はこの状態から




「日本酒、あまり売れていないようだ」というのが聞こえてきて久しいですが。
今はこんな状態です。



上、二段はサワー系、中段はソジュの小瓶。
これ、お手頃値段でいろんなフレバー、テイストが楽しめて、案外美味しいのですよ。
日本酒は下段でこのぐらいのシェアです。
中段あたりの少量サイズのラインナップを見ると、少し日本のコンビニっぽいですね。

それにこのファミリーマートが日本人御用達というのも変わってきていて、
韓国人、ベトナム人も多く利用しているようです。

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2023年の海外輸出ランキングでは、ベトナムは10位から転落してしまいましたが。

9位だったのは、withコロナが一足早かったベトナムが好景気を当て込んで、
「そーれ!」と在庫を増やしていったタイミングだったのではないでしょうか。
その後不景気の波、あるサプライヤーさんの在庫整理の流れ、
別の国への進出→その国のランキングが浮上している、のに関連しているかも知れません。
もちろん私の憶測ではありますが。

というわけで。
今年も引き続き、日本からの日本酒輸出およびベトナムへの輸入に関するお手伝いをさせていただきますが。

少し混沌としてきたなと感じるのと、
このカオスから、競合ではなく協働が生まれ、真に強い市場が生まれてくるのではないかと期待しています。

日本酒

昨日テトギフトのお届けをさせていただき、今年はこれでおしまいかなと思います。

ですがまだ、実際にテトホリデーが始まるまでに6日間ありますので。

プライベートで、あの方にも♪と言う方は、お問い合わせ・ご注文をお待ちしております。

http://www.aoniyoshi.us/KURA/2024-TETOGiftList.pdf

今年は大口発注がなく。数十本、十数本のご注文があちらこちらからあり。
巷で言われている通り、縮小傾向にありました。

さて当店が注文を受けます流れとしまして。
まずは日本人の上の方がやってこられる、あるいはオンラインで問い合わせがある。
その後、その方は担当のベトナム人に任せる。
たいがい、総務の女性の方です。
英語でのメールのやり取りになります。
契約書を交わす場合もあります。

さてここからが、問題なのです。

一度こんなことがありました。
社長自らがご来店、試飲されて決められた銘柄がありました。
100数十本のご注文でしたので、サプライヤーに在庫確認、
不足している分はちょうど混載待ちの船便に間に合う形になったので、
追加入荷してもらいました。

請求書を作成してお送りしたら、待ったがかかりました。
そしていきなり、総務の方がサプライヤー担当者と直接交渉を始めたのです。
これはビジネス的に、あまりお行儀が良いとは言えませんね。

そして蓋を開けてみたら、日本酒は梅酒にすり替わっていました。
日本から追加注文した100数十本の日本酒は宙に浮いてしまったわけです。

さっそく社長に連絡しましたが経緯については全くご存じないようで、
結局は当店を通しての取引となりましたので、それ以上は申し上げませんでした。

サプライヤーには勝手に直接やり取りしないようクレームを入れましたが。
ベトナム人同士やりやすいのでしょうし、あくまで当店を通しているので
コロナ禍までこの状態は続き、コロナ後は注文がなくなりました。
発注自体がなくなったのか、お客様を取られたのかは分かりませんが、
当店も調整する力がなかったと諦め、次!です。

ちなみに宙に浮いた日本酒はその後、サプライヤーの方で一年以上掛けて販売されましたが売れ残り。
最後は調味料として引き取られていったそうです。
蔵元さんには申し訳ないことをしました。

さて、こんなこともありました。
テトギフトの商品を探しておられる会社をご紹介くださった日本人の方がご来店。
「ぜひ、日本酒で」とおっしゃるので
「担当者の方に変わった瞬間、『梅酒で』と言われるんじゃありませんか?」
と先に釘を刺させていただいたところ
「そんなことは、ありません!」
そして案の定、総務からメールで
「梅酒に変えてください」ww
しかもチョーヤの梅酒!ピンポイントのご発注です。
普段取引のあるサプライヤーには取り扱いがありませんので。
別の日本商品取り扱いのサプライヤーから数十本の梅酒を仕入れました。

また別の会社の総務から、日本酒スパークリングと生チョコのセット商品でお問い合わせをいただきましたが。
それも「梅酒はないのか?」
実は当店で取り扱いの梅酒はリキュールなので税金が高く、全体的にお高くなってしまうのです。
結局、予算が合わなかったのかお話は流れてしまいました。

やはり日本酒はお高いのです。
提示される予算額をお聞きして、お互いに困惑してしまうということも多々あります。

そして何を置いても「梅酒で」と言われるのは、
ひとえに、当店(私)はじめ、日本酒販売に関わる者たちの努力不足だと痛感するのですが。

角打ちの方は、ベトナム人のお客様のご来店数がじわじわと伸びてきております。
近い将来この話が、笑い話になる日が来るよう、がんばります。

ちなみに、先日、猪谷さんのYou Tubeで、総務のお局様とキックバックの話がちらっと出ていました。
残念ながらそのチャンネルは数日前に「アカバン(アカウント削除)」されてしまい、
投稿を観ることができないのですが。

そういう裏もあるのかな?と、ちらりと思わぬでもないのですが。
お客様を疑うのはお行儀の悪いこと、お客様に心底喜んでいただけるご提案・ご案内ができるよう工夫しましょう。

★★★駆け込みテトギフトのご注文はこちらから。

http://www.aoniyoshi.us/KURA/2024-TETOGiftList.pdf


※金の延べ棒にも見える「池雲 純米大吟醸」(京都:池田酒造)
 ギフトに、手土産に、引っ張りだこです。
 
 当店、当店の商品を選んでくださってありがとうございます。
 心から感謝申し上げます。

日本酒

辛口!(英語ではDry)と一口に言っても千差万別です。
当店では常時、10数種類の辛口をご用意しておりますが。
その10数種類の中でも。
フレッシュ、ライト、シャープ、きりっとキレが良い、スーパードライ、少し重い感じ、旨味・苦みが強い…。

「日本酒度」の+が大きいほど辛口で、以前はだいたい、ラベルに表示されていましたが。
表示内容に規定はなく、最近は「日本酒度」を表示されない蔵元さんも増えてきました。

それは、酸味、旨味、苦みという他の要素により、辛口の感じ方が変わるからです。
一つの判断基準による数字だけで、決めつけて欲しくないという思いなのでしょう。

前回2024/01/27は
【これぞ辛口!5選】
https://sake.vietnhat.tv/e56119.html
をご紹介しましたが、今回は少し重めでずっしり来る辛口をおすすめします。

■加賀鳶 山廃純米超辛口:石川/福光屋

■生酛 純米吟醸マルト:長野/黒澤酒造

■明鏡止水 垂氷 純米 槽しぼり:長野/大澤酒造

■末廣 伝承山廃 純米:福島/末廣酒造

■石鎚 無濾過 純米酒:愛媛/石鎚酒造




当店では角打ち、酒屋ともに。
常にリーチインショーケースで5度前後で保存し、良い状態の商品をお届けしております。

また、会食や、飲み会会場のお店まで直接お届けし、ご来店まで、
冷やしておいていただけるようお店にお願いしておくことも可能です。
(重いボトルをお客様が持ってゆく必要がありませんので、楽ちん!です)

※なお、ご購入の際には、10mlの無料試飲をしていただけます(スパークリングを除く)。
※一本からでもデリバリーいたします。
※在庫のある場合はすぐにお渡し、お届けの準備ができますが、
 ございません場合は翌日以降になりますこと、ご了承くださいませ。
※レッドインボイス発行できます。

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■ 角打ち【日本酒で乾杯!】⇒2022/09/27を持ちまして、Pham Viet Chanhの【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shopに吸収合併いたしました。7年間、ありがとうございました。

■ 【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shop
ベトナム初、日本酒専門「角打ちのある酒屋」
試飲してからお酒を購入できるのは弊店だけ
 FB:蔵 KURA/Kaku-Uchi&SAKE Shop

40/28 Pham Viet Chanh, P.19, Dist.Binh Thanh


■酒屋
 月曜日~日曜日 14-19
 ※水曜日定休日
■角打ち
 月曜日~金曜日 18-23(L.O)
 土曜日 14-23(L.O)
 日曜日 14-22(L.O)

★クレジットカード可(「角打ち」「店頭購入」のみ)。
★1本からでもデリバリーいたします。

ご注文はLINE公式アカウントからが便利です。(新アカウント2022/4/21~)
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